Japanische Klassiker mit Furigana
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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme
帆村探偵も、そばにいて、房枝の答えることをじっときいている。
「ニーナさんは、親切な方ですわ。あの方をあやしむのはまちがいだと思います」
房枝は、どこまでも、ニーナを弁護しているのだった。
「じゃあニーナのことは、それくらいにして、トラ十こと丁野十助のことだが、あいつは、ミマツ曲馬団へも一度雇われたいとたのんで来たのではなかったかね」
若い検事が、きびきびと質問をする。
房枝は、かぶりをふって、
「いいえ、そんなことを聞いたことはございませんわ。トラ十さんは、雷洋丸にのっているとき会ったきりで、こんど内地へかえってきてからは、丸ノ内のくらやみで会うまでは、まだ一度も会ったことがございません」
「ふーん。それは本当かね。まちがいないかね。トラ十は、ミマツ曲馬団へもう一度雇われたいと思って、いくどもたずねていったといっている。そのために、トラ十は、郊外のある安宿に、もう一週間もとまっているといっているぞ。本当に、トラ十が曲馬団をたずねていったことはないか」
「さあ、ほかの方ならどうか存じませんけれど、あたしにはおぼえがございません」
「それなら、もう一つたずねるが、トラ十以外の者で、誰かこのミマツ曲馬団に対して恨を抱いていた者はないか」