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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Lesen Sie 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.908 Zeichen · 204 Bildschirme

Aozora Bunko

トラ十は、ついに船を帆村のところへ持ってきたのである。

「なアんだ、お前は曾呂利本馬じゃねえか」

と、トラ十は、けげんな顔で、船のうえから、帆村を見下ろした。

「そうだ、曾呂利だ。こんなところで、仲間にあおうとは思いがけなかった。おねがいだ。その船にのせてくれよ」

と、帆村は、たのみこんだ。トラ十は、まだ幸いにも、帆村の身分を知らず、ミマツ曲馬団の曾呂利青年と思っているらしい。

「ふん、助けてくれか。そうだな、お前なら、助けないわけにもいくまい。しかし、ことわっとくが、この船じゃ、おれは船長なんだぞ。万事おれさまの命令に従うなら、むかし仲間だったよしみに、ちっとばかりのせてやらあ」

トラ十は、もったいぶっていった。

怪しい紙切

「やあ、ありがとう。トラ十兄い、恩にきるぜ」と、帆村がいえば、

「ふん、お前までが、トラ十トラ十といいやがる。これからは丁野船長とよべ。そういわなきゃ、おれはお前に、船から下りてもらうぜ」

「いや、わるかった。船長、どうか一つたのむ。たすけてくれ」

「ふん、じゃあ、のれ」

トラ十に、いばりかえられながら、帆村探偵は、やっと和船のうえの人となった。