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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちちすぎやましげまるをかたる

父杉山茂丸を語る

夢野 久作

Lesen Sie 父杉山茂丸を語る (ちちすぎやましげまるをかたる) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.127 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

そのポンプはかなり上等のものだったらしく、長いゴムのホースの尖端の筒先から迸る水が、数間先の土塀を越えて、通行人を驚かした。父は手ずから金盥に水を入れて二階の板縁に持出し、私と二人でポンプを突いて遊んでくれたが、その中に退屈したと見えて、私の顔に筒先を向けては大声で笑い興じた。父と二人でアンナに楽しく遊んだ事は前後に一度もない。

その後、同じ二日市で榊屋の隠宅というのに引越した時に、父が私に羊羹を三キレ新聞紙に包んだのをドンゴロス(ズックの事)の革鞄から出してくれた。それが新聞を見た初まりで、私が七歳の時であった。

お祖父様のお仕込みで、小学校入学前に四書の素読が一通り済んでいた私は、その振仮名無しの新聞を平気でスラスラと読んだ。それをお祖父様の塾生が見て驚いているのを、父が背後から近づいてソーッとのぞいていることがわかったので、私は一層声を張上げて読み初めた。すると父は何と思ったかチェッと一つ舌打ちして遠ざかって行った。後でお祖母様から聞いたところによると、その時に父はお祖父様にコンナ事を云ったという。

「十歳で神童。二十歳で才子。三十でタダの人とよく申します。