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Japanische Klassiker mit Furigana

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うしをつないだつばきのき

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lesen Sie 牛をつないだ椿の木 (うしをつないだつばきのき) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.096 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

もう夜でありました。行ってみると、働き者の利助さんは、まだ牛小屋の中のくらやみで、ごそごそと何かしていました。

「えらい精が出るのオ。」

と、海蔵さんがいいました。

「なに、あれから二へん半田まで通ってのオ、ちょっとおくれただてや。」

といいながら、牛の腹の下をくぐって利助さんが出て来ました。

二人が縁ばなに腰をかけると、海蔵さんが、

「なに、きょうのしんたのむねのことだがのオ。」

と、話しはじめました。

「あの道ばたに井戸を一つ掘ったら、みんながたすかると思うがのオ。」

と、海蔵さんがもちかけました。

「そりゃ、たすかるのオ。」

と、利助さんがうけました。

「牛が椿の葉をくっちまうまで知らんどったのは、清水が道から遠すぎるからだのオ。」

「そりゃ、そうだのオ。」

「三十円ありゃ、あそこに井戸がひとつ掘れるだがのオ。」

「ほオ、三十円のオ。」

「ああ、三十円ありゃええだげな。」

「三十円ありゃのオ。」

こんなふうにいっていても、いっこう利助さんが、こちらの心をくみとってくれないので、海蔵さんは、はっきりいってみました。

「それだけ、利助さ、ふんぱつしてくれないかエ。きけば、お前、だいぶ山林でもうかったそうだが。