Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶつりがくじっけんのきょうじゅについて
物理学実験の教授について
寺田 寅彦
Lesen Sie 物理学実験の教授について (ぶつりがくじっけんのきょうじゅについて) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.765 Zeichen · 10 Bildschirme
例えば天秤で重量を測るにしても、箱の片側に日光が当って箱の中の空気の対流を生じたり、腕の比が変ったり、蓋の隙間から風がはいったり、刃のところに塵がたまっていたり、皿に水滴が付いていたりするのに、このような事には一切構わず、ただ機械的に「物理実験法」に書いてある方式通りの測り方をするようでは実験を練習する甲斐はほとんどない。これでは小使にでもやらせてその結果の報告を聞くだけでもよいようなものであろう。ビーカーに水を汲むのでも、マッチ一本するのでも、一見つまらぬようなことも自分でやって、そしてそういうことにまでも観察力判断力を働かすのでなければ効能は少ない。使用する器械が精巧なほど使用の注意も複雑になるから、不注意に機械的申訳的にやるのでは却って粗末な方法でするよりも悪い結果になることが往々ある。先生の方で全部装置をしてやって、生徒はただ先生の注意する結果だけに注意しそれ以外にどんな現象があっても黙っているようなやり方では、効力が少ないのみならず、むしろ有害になる虞がある。御膳を出してやって、その上に箸で口へ持ち込んでやって丸呑みにさせるという風な育て方よりも、生徒自身に箸をとってよく選り分け、よく味わい、よく咀嚼させる方がよい。