Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
カラスキーしのゆうじょう
犂氏の友情
久生 十蘭
Lesen Sie 犂氏の友情 (カラスキーしのゆうじょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.312 Zeichen · 27 Bildschirme
初めっから藁に小麦粉を混ぜるんですから、藁だけ除けると後に小麦粉が残るのは当り前。小麦粉が出て来なかったら、それこそ不思議なくらいです。……ところが、先生は、そんなことはごぞんじない。これは世界的な大発明だというので大乗気になっているんです」
先生は、そんなことは指の先ほども漏らさなかった。気がよくて、お喋舌りで、ちょっと法螺も吹く石亭先生が、ピリッともそれに触れなかったというのは、それだけでも、先生が「藁麺麭」にどれほどの熱情を持っているか充分に察しられる。先生は発明が他に漏れるのを惧れ、ムズムズする口の蓋をガッチリ閉めて、牡蠣のように頑固に押し黙っていられたのである。
カラスキーは、依然たる沈鬱な口調で、
「この『洪牙利亜兵』で、先生が、どんなことになりかかっているか、これでだいたいおわかりになったことでしょうが、その他に、まだいけないことがあるんです」
さすがに、少々空恐ろしくなってきて、うろたえた声でたずねた。
「お次は、いったい、何です」
カラスキーは顔を深くうつむけて、囁くような声でいった。
「ポリーチカ!」
「ポリーチカって、何のことですか」