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Japanische Klassiker mit Furigana

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いぬがなくとガラスがこわれるか

犬がなくとガラスがこわれるか

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 犬がなくとガラスがこわれるか (いぬがなくとガラスがこわれるか) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.337 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

と考える。この人は実業家であり、この川を、営利的に見ているわけである。

べつの人は、川岸に立って、あたりの景色をながめ、「ああ、いい景色だ。あのあたりの水の色がすばらしい」という。この人は画家であって、この川を美的に見ているのである。

もう一人の人は、しばらく川岸にたたずんでいたが、やがてしゃがんで、手の先を水に浸してみる。そして子供のころ裏の小川で遊んだことをおもい出す。「もうあの川にも、えびはいなくなっただろうな」と心の中でひとりごとをいう。この人は詩人であり、この川を詩的に見ているわけである。

ところが、これらの人たちとは、まったくべつな見方をする人もある。この川では、一分間にどれだけの水が流れているのだろう。表面と底とでは、流れの速さが、どれくらいちがうだろう。あのあたりの深い場所には、底の方に水が動かないところがありはしないか。あの浅瀬のところは、川底の砂が、かなり流されるだろう。こういう見方をする人は、科学者であって、この川を、科学的に見ているのである。

科学的とか、科学とかいっても、なにもむつかしいことではない。川を川として扱って、その様子を、私情を入れないで、なるべくくわしく見るだけのことである。