Japanische Klassiker mit Furigana
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いちろうじん
犬田卯短編集二
犬田 卯
Lesen Sie 犬田卯短編集二 (いちろうじん) von 犬田 卯 (いぬたしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.383 Zeichen · 103 Bildschirme
、餓鬼奴らも可哀そうだわ。お父は酒せえありゃ何も要るめえ。」
お島は折詰を再び新聞紙へ包んで戸棚の中へしまいこんでしまった。そして、
「ああ、寒む……どら、俺げも一杯くんな。自分でばかりいい気になって飲んでいねえで。」
「ああ、五十日ぶりの酒だ。腹の虫奴ん畜生がびっくりしてぐうぐう哮えてしようねえ。」
「俺の腹も一人前の顔してぐうなんて、鳴ったよ。ああ、じりじりと浸みて、頬ぺたまでぽかぽかした。俺らはア、この勢いで寝べ。」
お島は帯をといた。寒さが来てからごろ寝ばかりしていて、ついぞ解いたことのなかった腰紐まで。
「俺家でもおびときだな、これは……」
作造は最後の一杯をぐっと飲み干して、自分でもぽかぽかしてきた両頬を抑えてみた。