Japanische Klassiker mit Furigana
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さるとびさすけ
猿飛佐助
織田 作之助
Lesen Sie 猿飛佐助 (さるとびさすけ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.413 Zeichen · 60 Bildschirme
見ていた幸村は、何思ったのか、佐助に呼びかけて、あたら幻妙の腕を持ちながら、山中に埋れるのは惜しいと仕官を口説くと元来自惚れの尠くない佐助は脆かった。
やがて、幸村より猿飛の姓を与えられた佐助は、
「今日よりは、鳥居峠を猿(去る)飛佐助だ」
と、駄洒落を飛ばしながら、いそいそと幸村主従のあとについて、上田の城にはいった。
が、佐助はさすがに白雲師匠の教訓を忘れなかったのか、鳥人の術なぞ知った顔は一つも見せず、専らアバタの穴だらけの醜い顔を振りまわして行くと、案の定人に好かれた。
その頃、同じ城内に、悪病の為に鼻の欠け落ちた男がいて、しかもこの男は、かなりの艶福を得たかの如く言い触らし、それが万更法螺でもなく、たしかに二三の艶福があったと、信ぜられる節があったから、随分人気が悪かった。
ところが、佐助はこの男と違って、かつて楓と肩を並べて歩いたこともあったことなぞ、おくびにも出さず、いかにも持てませぬという顔を、城内の集りの時などに見せて、
「こんな顔ゆえ、女は諦めている」
と、やけに聴えぬ程度に呟いて、アバタの上に笑窪を泛べたりしていたので、佐助は阿諛の徒以上に好かれ、城中の女共の中には、