Japanische Klassiker mit Furigana
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さるとびさすけ
猿飛佐助
織田 作之助
Lesen Sie 猿飛佐助 (さるとびさすけ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.413 Zeichen · 60 Bildschirme
「一に石川で」で一人。
「二に忍術で」で二人。
「三にさわがす」で三人。
「四に白浪の五右衛門の」で四人五人。
「六でも七き子分ども」で六人七人。
「八いばに掛けて」八人。
「九もなく倒すに」で九人。
「十(呪)文は要らぬ」
で、十人まで倒したたという悪趣味に淫したことである。いかにも殺風景な話である。そして、更に調子に乗って、
「十一、十二も瞬く間、お月様いくつ、十三泣き面、十四は頓死、十五夜お月様餠つきのお突き、十六夜月は誰と見ん、十七娘か二人と見れば、飽かずながめてにくからぬ、十九(苦)も忘れて、二十(重)の喜び……」
と、二十人まで倒したのはまず無難だったが、二十一人目あたりから、はや眠り薬の効目があらわれて、手足がしびれて眼がかすみ、それでも二十二、二十三は無我夢中、二十四人目は辛うじてかすり傷を負わし、二十五人目はどうなったか、いつか鼾をかいて眠り込んでしまった。汗と脂がアバタの穴についたその寝顔は、いかにも醜悪であったから、木鼠胴六は、
「何てきたねえアバタ面だ」
と、ペッペッと唾を吐き散らし、わざとらしく嘔吐を催した振りをしながら、佐助の懐中をさぐったが、鐚一文も出て来なかったので、呆れかえってしまった。