Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme
みんなから呉々体をお大事に、と。
『日本戦記』という本は何冊もあって元亀、天正から封建時代の戦争を軍事科学として研究したもので、参謀本部が十数年かかって大成した仕事です。朝鮮戦史(秀吉の唐入り)三冊。これは兵タン、衛生、風紀まで、当時の諸原典を引用してしらべてあり、全体として真面目な研究です。もし興味がおありになるなら、おかしいたします由。御返事下さい。
どこの家も大ごたごたでボロを着てヤッコラヤッコラ暮していますが、そんな本がつみ重ってゴタついているとわるくありませんね、大工のかんなが光っているようなものでね。ちらかりかたにもいろいろあります。
そうかと思うと目白の先生は、カボチャのみそ汁をたべ乍ら面白いこと話してくれました。カビのことよ。青カビの一種から肺炎の薬をとることに成功したソヴェート医学の業績は先頃報告されましたが、結核菌培養を早くするためのカビの研究をやっていて、となりの因業なおくさんがくされトマトをくれたのですって。ひどいものをくれやがったと切って台所のゴミすてにすてておいて一夜あけ、その間(五時間)すっかりひどい青カビで、こんな短い時間にこんなに生えたカビ見たことない由で、それを大切に、田舎から見つけて来た滅菌器へ入れて研究所へはこんで目下しらべ中の由。