Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme
全くイギリスの風景画は、愉しんで紊れず、と云いつたえに立って身を守っているようね。ゴッホが、燃える外光の中に見たあのポプラや糸杉や麦畑。気の遠くなるように白く美しくて、その白さは朱でふちどらなくてはくっきりあらわせない程白く美しい梨の花と思って見たものなんか、イギリスでは、白いものの上の陰翳は紫がかった藍色ときまってしまうのね。イギリスの中流の女たちが誰でも、しなびて水っぽいスケッチしたり、ピアノをお客にひいてきかせるのは、何といやでしょう。わたしは、それを辛棒しているうちにコワイコワイ顔になってゆく自分を屡※(二の字点、1-2-22)感じました。空襲で、そんな暇のない時代に育つ若い女たちは、不幸中の幸です、一つのマンネリズムからは少くとも解放されるでしょうから。
空襲と云えば、国男さんが建築家である功徳が一つあらわれました。かなり本式の待避壕が(ここで一時間半八百や魚や米炊きさわぎ)出来かかって居ります。間に合えば、すこしはましな壕でコンクリートで屋根もついて泥が三尺ほどのります、なかで眠れるように出来そうです、スノコをでもしいて。火がぐるりをかこんでも大丈夫と主人公は申しますが、さてそれはどうでしょう、わたしはまだローステッド・ブランカになるには早すぎますから、火事が本式となったら、その穴からは這い出す