Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme

Aozora Bunko

ひどいのになると、自分の流暢な語学にひっぱりまわされて、本心が我ながら分らないような人間もありますが。

さて、きょう、あなたの御気分はいかが? やはり忙しくてお疲れ? わたしもきょうはすこしおつかれでおとなしくなっているのよ。きのうの日曜は、風呂を立てた翌朝なので、朝の台所を終ると、洗濯をしました。あなたの白麻の長襦袢やなにかを。国も在宅で、労働服着て、バキュームを動かして、カーペットの塵をすっかりとって、食堂に敷きました。真中に継の大きいのがあるけれども、冬仕度の出来た気分で――あなたにすれば、綿の入ったものがお手元にある気分で――よくなりました。夏じゅう板をむき出していたの。

おひるをパンにしようとしていたら(国、自転車でとりに行きました)燃料がなくてパンやに配給なしだというので駄目。何とかおひるをすましたら、倉知の樺太にいる従弟が上京しているのが、息子同伴で夕飯に来るとの電話でした。ブランカ一時に緊張し、前かけの紐しめ直して台所へこそ、いでにけり。だってね、この人の健啖は勇名轟いていて、わが家の剛の者が束になってかかったってかなわないのよ。