Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.583 Zeichen · 240 Bildschirme
さて、こちらの留守番の人夫婦。他人と棲むとしては申し分ないとすべきと思います。〔中略〕面白いことにね、この節の暮しというものは、元はよく、ホラ、御飯だけ炊いて貰っておかずは各自という共同生活がありましたろう、あれがこの節は、おかずは一緒で御飯は別なのよ。この間うち、朝起きて顔をみるやどうしてこう御飯が足りないんでしょう! と頬っぺたの赤い、がっしりした細君が訴えるの、そちらへ行くというその朝の忙しさの中でさえ。寿が、十五日にこの二人が来ても帰らずずっといて、あの人が又お飯好きです、それでぐっと食いこむのね、そこで、御飯は別々ということにして面倒でもこちらとあちらと炊くのよ。そしたらすっかりそういう煩悶も解消で工合よくなりました。〔中略〕しかしこうして他人が来ても、前もって居るという話になっていないあの人がいるという点なんか、ぐーっと押しで無視して、こんどは用のない人の粘りで粘られるから、わたしのような人間は業が煮えます、キモがいれます、島田の言葉で申すと。わたしは自分のしたいこと、手紙かくことさえ時間がない暮しだのに、〔中略〕
さて、きょうは三十一日になりました。