Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.453 Zeichen · 101 Bildschirme
十八日にはお目にかかりにゆくつもりですが。――私は、今の本みたいなものは一生一冊だから本当に熱心にやって居ります。深い洞察、愛のこもった分析、公平な作家的批判、その全幅を傾けて居り愉快です。木星社から出た本[自注15]が三版目になりこの秋か冬出ます。後書を発展的な見地に立って私が自身の名でかくつもりです。私はもうその位の経験は積ねていると信じて居りますから。歴史の或時の業績の中から積極的なものがちゃんと引出されるのは当然であり、悦びです。
十八日の午後二時。
あれからかえって来て、急に夏フトンをほして、ボタンをつけて、今江井が又のっけて中川へ届けに出かけたところです。
夏ぶとんがあの暑い最中になかったというのは実にお気の毒様でした。私は前に手紙で伺ったとき、御返事がなかったからそちらにあるものと考え、栄さんも在ると云ったので、わざわざ縫ったのに入れなかったのです。本当にこういうゆき違いは些細なことであるが私としては大変あとの心持にのこります。暑いね、今日は。そう云う、そして、お湯がもうお浴びになれるのかしらんと考える。そういう風に心持が動いている。