Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme

Aozora Bunko

そんな話が出ました。それに文化性の要求というものが、どんなに小市民風なものとけじめなくまざり込んでいるかという点についても。例えば、白いシーツをしいてねたいその位の人間らしい生活をしたい。だが、その一枚の白いシーツの感じかたで、忽ち本質は二通りになってしまう。その区別がなかなか人々の心の中でつきかねている。真の文化性とそうでないものとのちがいが、常に一つものの二つの面としてあるということ。それは又程度のちがった形で自分たちの生活の中にもある。そんなこと話しました。達ちゃんがピアノ習いはじめる由、その先生へ行ったかえりだと二人でよりました。学校へ行きはじめたら達ちゃんすっかり大人っぽくなっている。太郎も幼稚園に行ったら、随分しっかりしたところが出来たし面白い。私がピアノ習いはじめたのは十ぐらいのときね。はじめベビーオルガンで教則本やっていてあとでピアノを買って貰った。本郷切通しの青野という店で、旅順の落ちたときロシアの将校がおいて行ったものだそうで、古風な装飾の一杯ついた、銀色の燭台が左右についたそういうものでした、ドイツ製の。若かった父と小さい娘は或夕方それを楽器屋の店内で見て、大して大きいとも思わなかった。