Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 374.755 Zeichen · 745 Bildschirme
ハクショとしたら、右の肩の上を左の手で、左の肩の上を右の手で二つ三つパタパタとやるというおまじないがあって、うちの母なんかよくやって居りました。きょうは表をかく日ですが、ちょっと二三日御勘弁ね。この手紙かいて、すこし横になって、それからきょう、あすとで仕事してしまって、それからゆっくり又かきます。昨夜なんか九時十分過ぐらいです、床に入ったの。すぐ眠って。今晩はすこしおそくなるでしょう、でも十一時迄ね。ではお大事に。黄菊匂って居りますか? ユリの机の上のは薄桃色と藤色っぽいの、やはり小菊です。明るい午後に匂って居ます。
十一月八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十一月八日 第一〇三信
きょうは水曜日でしょう、きのうからちょいちょいポストをのぞくのですがまだ御到着にならず。今頃どの道通ってる、あの道とおり、この道とおり、と子供のうたのようなものね。それ頂いてからと思っていたのだけれどもまち切れずかきます。
私の手のはれのこと、くりかえし申しますが、本当にいろいろ注意して薬も燐ザイと併用して内分泌の薬のんでいるしその他よくきく鎮静薬も心がけてたっぷり貰って居り、そのために心つけていてくれるひともあり、どうか御気になさらないで下さい。