Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme

Aozora Bunko

あれへの御返事やその他書くのですが、きょうは大グロッキーで一寸一筆。三十日の夕刻、岩本のおばさまを北沢にお訪ねし、初めての遠出でクタクタになって帰ったら国男の入院さわぎで夜中バタバタやり、きのうは木曜日だったので根をつからせ、きょうは永い手紙がかけないの。国男は腸です、流行性の。血液を出したのですが、いいあんばいに大したことなく他にひろがりもしない様です。消毒は完全。こわいわね。

七月二日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(ルノアール筆「カーニュのテラース」の絵はがき)〕

ルノアールは水っぽい絵かきだけれども、この間見た村の水浴場の写真はおやと思うようなものでした。これはやっぱり例の赤っぽいものらしいことね。シャボンのこと、あなたの衣料切符はここへ寄留して取りました。が、シャボンは誰にも一人一ヶではないのよ、たまに九人に四つずつ浴用、洗濯が来るだけです。そこに居住していなくてはダめなのよ。これには閉口いたします。どこでもひどいやりくりで私はこの頃顔は洗粉一点張です。

七月五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕

七月四日(日曜日)

けさ二日づけのお手紙ありがとう。