Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
それに太郎の生活にとって私が陰に陽に大切なあっこおばちゃんであり、二人が温泉へゆく、国府津へゆく、さて又病院へゆく、そういう間、学校の勉強をみてやり、淋しいとき本をよんでやり、朝六時に一緒に起きてやる人は、私以外にありません。太郎と私との間には独特な先輩後輩の気分があって、私にとっても、これは大きい慰めであり、人間をしつける希望と責任でありたのしみです、最近大変面白いことがあって、太郎と私とは一層親密なものとなりました。その話是非したいのよ、私は実に心をうたれたのですから。そういうような細々したことの堆積で――それらは、洗ったり炊いだり縫ったりよりは種類のちがう人間の面で、しかも私に与えられたプラスのものの力による独特のことですが――私はここの家族の間に追々一つの人間的影響をもち、それを通じて私たちの生活全体をひっくるめてうけ入れられる心持がつくられて来ていると思います。永い見とおしに立って努力するところもあります。私としては、こういう性格ですからやはり自分の人間価値に立って自信をもっていろいろの境遇に生きたいのよ、単に肉親的関係という、たよりのあるような片身のせまいようなものにだけたよらないで。