Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
から。」と云いました。苦笑おくあたわず、私曰く、「病気はもう御免だね、病気なしでも少し水瓜があるようにしようよ」と。手近かな推論には恐縮しました。全く記録的な祝われぶりでした。
オリザビトンは、本当に利くようです。それに、今家では病人揃いで、国男さんも変に工合が悪がって居るし、アアチャンは軽い腎盂炎だし、スエ子は例の通りだし、こぞりてメタボリンを服むから、せめて私が、別の物のんでいてやっと補給がつきます。今、薬が利くようにもなっているのでしょう。
十日のお手紙への返事、おっしゃった人にはすぐお礼を出しておきました。やがて夫婦で南へ赴任するでしょう。色々の用事はペンさんに頼んだりして居りますから大丈夫です。『廿日ねずみと人間』は、近いうちに見付かりそうです。富雄さんの本が着いて、ようございました。今、杭州の師団司令部の経理部にいるそうで、危いことがなくて結構だけれども、戦地に於けるこう云う部門は、金持の息子と要領のよい人間の溜り場所だそうだから、その意味では決していい場所と云えないのでしょう。前方で多くの人が生死の間を往来しているとき、こういう所では色々なことを見ききしていて、それを正しい判断に照して全体から真面目にみるだけの人物は、十人のうち何人でしょう。