Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
たのね、利害というものを、権力、名誉、金銭だけに限って見たところに、この巨人の檻のめが見えます。
それにしても彼はやはり並々の作家ではありません。卑俗な欲望にわが一生もゆだねてこづきまわされつつ、あれだけ観察し、描破しています、その力は凡庸ではないわ。
私たちのまわりには卑俗に且つ盛に小刀細工をやって暮している人間たちが少なからずいます、が、彼等は自分の卑しさの一つさえも文学にする力量をもっていません。精神の貧弱さの故の卑小さしかないというのは詰らないことね、野心さえもない卑俗さなど何と下らないでしょう。
それからね、これは可笑しなスモール・トークの一つですけれどね、フランスの社会で代議士というものがどういうものかということが、「幻滅」を見てよく分ります。第一金がある、それが第一。それから地位がたかい。永年のひどいからくりか地位によって獲得するものです。フェリシタという女のひとが中野秀人という、絵カキ詩人の細君になって、陶器人形のように白く丸くきれいで内容虚無な顔を日本にもって来たのは、そのためだったのね、兄貴は有名な代議士でしたもの。日本の代議士はそういうフランスの慣習的な解釈にあながち適合しなかったのね。