Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.557 Zeichen · 426 Bildschirme
こちらはお医者の証明でパンを半斤もらい、それと引換えにお米がへっています。そちらより早くこちらが無くなると云うことはマア当然でしょう。果物、野菜についてもそうでしたから。パンに付ける何かのジャムがあるでしょうか。私は随分高いリンゴジャムか何かを買った覚えがあるけれども。全くこの頃はお腹をたっぷりさせることが一仕事ね。うちでは二分づきの米に大根や蕪をきざんで入れて、東北の貧しい農夫と同じような御飯を食べます。それでも家は良い方でしょう。したがって女の人の衛生学の知識はますます必要で、快適に生活するどころか、生存を最大の可能で保ってゆくために緊急事だと云うことになって来ています。私はその点乙位のところよ。なかなか知っているのよ。去年体中小豆のなかに落ちたようになった時も、これは危いと思って血液の酸化を少しでもふせごうと飲めるだけ塩水をのんだけれど結局、口から飲める濃さの塩水なんかでは中和出来ないわけでした。今のような条件のなかでは、至る処で度外れなことが始るから、衛生の知識もその応用も全くダイナミックでなければなりません。例えばね、うちの健啖之助は、哀れなことに近頃の牛乳が半分水なもので倍ものんだと云うことが判りました。