Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めずらしいさかもり

珍しい酒もり

小川 未明

Lesen Sie 珍しい酒もり (めずらしいさかもり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.498 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「それは、さだめしおもしろいことであろう。しかし、そうしたあそびごとも、南国だからされるのである。こちらのように、半年は冬、半年は夏というような国には、そんな鳥もすんでいなければ、珍しい花も咲いていない。ほんとうに、こういう国土に生まれたものの不しあわせというものだ。」と、北の国の王さまは、いわれたのであります。

家来は、うつむいて、しばらく考えているようすでありました。

「しかし、わが王さま、また、この寒い国には、別な珍しいものがあるでありましょう。一度、この国の宿なしどもを、お招きになり、ごちそうなされたら、また、いかなる珍しい話を、お聞きなさらぬともかぎりますまい。」と、申しあげました。

「それも、おもしろい企てにはちがいないが、この地方の宿なしどもは、そんな珍しい話を持っているようにも思われない……。」と、王さまは、いわれて、すぐに、お呼びなさろうとはなされませんでした。

しだいに寒くなって、いつしか冬とはなりました。空は、くらく、野原には、風が、枯れた枝にさけんでいました。

王さまは、毎日、このさびしい、寒い景色を見て、日を暮らすことに怠屈なされました。