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Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだいしょうせつてんぼう

現代小説展望

豊島 与志雄

Lesen Sie 現代小説展望 (げんだいしょうせつてんぼう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.254 Zeichen · 70 Bildschirme

Aozora Bunko

優れた作品は常に新らしいとは、こういう意味においていい得らるる。

作家は、新らしい眼で以て、新鮮な感覚で以て、なおいえば、溌剌と生動してる感性で以て、対象を見なければならない。

然しそれは、人間の生活的現実に対する見方であって、その態度の全部ではない。新たな感覚に奉仕することが、作家としての態度の全部になる時、創作の上にまやかしの組立が生じてきて、絢爛ではあるが空疎な作品が生れてくる。

ジュール・ロマンの「某人の死」という小説から、面白い一節を引用してみよう。――

……夕方であった。光は太陽と共に西へ立戻るために、事物から離れかかっていた。事物とその光線とが見分けられない昼間のように、そんなに密接に光りはくっついてはいなかった。少し離れて浮んでいて、事物の息が持ちあげてるヴェールのようだった。

……家々にはランプがともされていた。窓掛が引かれてるにも拘らず、(外から)内部が見えた。なぜなら、昼間は、人家が街路を見街路へ思いを向けているが、晩になると、街路の方が人家を見ランプへ思いを向けるのである。

こういう一節をよむと何等まやかしの組立もないしっとりと落付いた或世界が、ほのかに感ぜられる。