Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
Lesen Sie 現代忍術伝 (げんだいにんじゅつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.446 Zeichen · 155 Bildschirme
すると、まんなかの社長席の青二才が、上から下まで彼をジロ/\ながめていたが、
「なア、オイ、雑誌の編輯の方は、どうだい? 例のマニ教の訪問記だよ。この人なら、もぐりこめやしないか。おい、みろよ、モーニング、ヒゲもあら。使えるじゃないか」
「なーる」
先刻の青年は合槌をうち、感にたえたかニヤリとした。三人の青年が、にわかに好奇の目をかゞやかして、彼の風采を上から下まで眺めはじめたのである。彼はまだ一言も喋らなかった。
ぶるぶると恐怖の胴ぶるいが走ったのは、そもそも、この時がはじまりであった。彼の平凡な一生に於て、こんな謎深い恐怖にかられたことはこの時まではなかった。
「ウン、いゝね。これは、いゝや」
青年はこう判定を下して、社長席の青年にニヤリと笑いかけた。
「じゃア、あなた雑誌の編輯の方、やって貰いましょう。雑誌の方は、ボクが編輯長なんです。それから、こちらが社長、そちらにいるのが業務部長、ボクら、みんな、まだ、大学生なんです」
なれなれしいものである。女性的なやわらかさであったが、彼はそれをマトモにうけとめることが出来なかった。白刃をつきつけられたような、わけの分らぬ恐怖がいつまでも背筋を這って止まらなかった。