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Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだいごやく へいけものがたり

現代語訳 平家物語

尾崎 士郎

Lesen Sie 現代語訳 平家物語 (げんだいごやく へいけものがたり) von 尾崎 士郎 (おざきしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.519 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

おそらく、最初の立案者と執筆者は行長であっても、その後、作品の中の、特に感動的であって、律動的な文格を保つ部分が、琵琶法師によってうたわれてゆくうちに、これを聞いた平家の残党や、その当時の実情を知る人たちが、ひとりでにあつまってきて、やれ、此処はまちがっている、あそこはああすべきだといって、徐々に修正補足されていったものではあるまいか。私の琵琶の師匠は、「千手の前」と「大原御幸」を、もっとも得意としていたようであり、私もまた特に「千手の前」に、魅力をかんじていた。

私は、日本の物語の中で、これほど、庶民の心をゆすぶり動かすような悲しい物語はあるまいと思っている。特に、平家の公達が、大部分生け捕りとなって、半歳前まで、そこに栄耀のかぎりをつくして数々の思い出を残している京都の街を、さらし者にされながら、引き廻される姿ほど世に哀れなものがあろうか。

もちろん、『平家物語』は、完璧といっていいほど首尾一貫した形式を備えた叙事詩であるが、その物語的内容の深さにおいては古今無類であるといってもいい。もし、これを適当に翻訳することが出来るとしたら、ただ、日本の古典文学としてだけではなく、東洋文学の代表作として世界的な地位を占めるのではあるまいか。