Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
そのとき一方の気持がすーうと寄せて来て、わたくしの悩みを器用に浚って行きます。「ああ、どうせ自分は乞食の子だから」
だが、そのうちにも何としても堪え難い目に遭ってつく/″\身の薄倖を嘆かずにはいられなくなりました。それはこうです。
秋の日曜の朝、目黒の父の家の夫人からわたくしに秋祭りがあるから遊びに参れとの使いです。こんなことはわたくしが生れて以来始めてゞす。もっともしまの言うところによると、自分に子供がないせいか夫人はたび/\わたくしを自邸へ呼び寄せるよう父に申し出たそうですが、父は断然、反対して遂にそのことが無かったのだと言います。
「おや、珍らしい。旦那さまのお気がお弱りになったのじゃないかしら」
この一月半ほど前から父がわたくしの母の家に姿を見せなかったのなぞも考え合せてしまはこんなことを言いました。
「きりゝしゃんとして」
母はわたくしに十二分の粧いをさせて帯を結び終えるとこう言って背中を一つ叩きました。
「ほんとに、いゝかよ。ぼや/\しているんじゃないよ。おっかさんの恥にまでなるんだから」
また、一つ背中を叩きました。わたくしはその度びに頸ががくりとなって「あうん」