Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
夫人がテーブルの端に坐って、わたくしは直ぐ隣の角、それから左右の他の子供たちも並びました。チキンサンドイッチが出るかと思えば玉子焼やら蒲鉾にきんとんやら、如何にも子供向きのご馳走が運ばれました。食事の途中まで夫人はハンカチをわたくしの頸に宛がって食事の面倒を見て呉れましたが、ふと時計をみて、
「さあ、おばさんは御病人のお食事の面倒を見て来なくちゃ、蝶ちゃん一人で食べていらっしゃい。直ぐ来ますから」
と言って立って行きました。
あとで目黒名物の栗のご飯が出ました。わたくしはこういう炊き込んだご飯が大好きです。一たいわたくしは物の食べ方が遅い上、何か物を食べかけると屹度考えごとをする妙な癖がございます。好きな食べものが前に出るほどうつら/\考えごとを致します。いまも今とて、離れて見ればなつかしい自分の河岸の家のことを考えたり、紅い丹波酸漿を売る店の出る水天宮の縁日を想い出したり、擒になった影画芝居の王子さまのことを考えたり、どうしても箸は遅くなります。他の子供たちは咽喉へ嚥み下すのもまどろこしいようにせっせと食べ放って、遊び半ばで置いて来た応接間の方へ駆け出して行きました。