Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

「まあ」と勧め合っています。室内の造作はプレーンでモダンな洋式を、どこか日本趣味に通じさしたものがあり、この室内とこの人間との雰囲気の醸す感じからは、東京の下町というものが一方洒脱でありながら一方ローカルなものを持っているのを受取らせます。

なお見廻わすと、和装洋装の娘連れだけで入って来て「あとで屹度アイスクリームを喰べましょうよ」と約束してから、本食のコースに取りかゝる一卓があります。眼の青み走った羽織着の芸者が、会話の度びに一々お辞儀をして堅気なおかみさんに御馳走になっている一卓もあります。

わたくしは、葛岡が話す間の指のまさぐりに、知らず/\テーブルの上に備えてあるナイフやフォークをいじっているのに気がついて、単にお茶ばかり取っての永話しもウエーターに対して気が利かないと思いましたので食事を誂えました。

葛岡は、胸に溜まっていた誰にも話せない鬱積を漸く吐き出す緒口がついて来たので、とても元気が出たらしく、出た最初の皿をいかにも美味しそうに食べながら話し続けます。

「蝶子さんは、蟇の油を採る話を知ってますか。それをするには四面、鏡を張った箱の中へ蟇を入れて置くという話だ。