Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
「全くでございますね。旦那さまの仰しゃることは、わたくしの身にも覚えがございますよ。ね、お蝶さま。大きくおなりでしたらおとうさまの今仰しゃったお言葉お話し致しましょう」
と私に代って答えたようでございます。父は例のフランス髭の片髭を上げて微笑したのち尚続けて言ったのは、
「ところが、俺は病気になった。もう精魂も尽きている。根に還る気力も体力もない。あせりと酒がこんなにした。たゞもうこんなに、うと/\しながら根を恋しがっている。全くつまらん」
「でも、まだ」としまが宥めかけると父は首を振って、
「いや判っている。あのくらいの葡萄酒じゃ、もう醒めて来て、頭がぼんやりして来るほど身体が弱っている。あーあ、つまらん。眠くなった」
父の顔は再び酒を飲まないまえの虚脱してたゞ緊張のまゝ鯱張った顔に戻って来ました。
「あーあ、眠むくなった。どれ、あのしっとり湿って苔の匂いのする土の上へ昔おやじさんと一緒に寝た夢でも見よう」
父は手枕をして横になりかけました。わたくしは何か胸に一ぱい迫るものがありながら、こゝで何とそれを言い現していゝか判らないので、たゞ丁寧に頭を下げて、