Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
あなたは、私を憎み切り、場合によっては葛岡さんを生活まで庇い取る決意にまで運んだことを、私はばあやの島の牒報やら葛岡さんの手紙の様子で、実家にいながら感じ取りました。
私もあなたを、何を小癪な小娘と、片腹痛く思い出しました。苦心の結果はこれで上々と思いました。私は、いまこそ私の女の腐骨を健全に劇薬で消毒して、再び体内へ納め込み、又、蝶子さん、あなたの影響からも立派に脱れられたと思いました。其の時私は自分の中でぺちんと破裂したような音を感じ、ハテ面妖なとは思いましたが、私はこの作業から立戻って、再び私のふる郷の、立上る力の泉の、死の世界を顧る段取になりました。落ちて弛んだ死の弓竹を拾い上げようとしました。だが、もう、そこらにそれは見当りません。それに張られてある、生の弦も見当らないのは当然です。
見廻せば西欧風の知性も自我も、東洋風の渾沌未分も、みな消え失せてしまいました。在るものはちり/″\ばら/\の自分の精神だけでした。幾歳の不自然、幾歳の強気、幾歳の逆手は、遂に私をして、こうも身の破滅を招かしめてしまったのでしょうか。だが待って下さい。これをたゞの身の破滅と思い取るのも早合点のようです。