Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme
ていたのですけれど、さすが半月あまり吹き曝されて来た山河の広い風は、わたくしの心の戸障子を吹き外ずさしたものと見えます。番頭の話から寮の中のそういう男女の感情生活を察し返すと今更けち臭くも小骨の折れる気がして、再仲間に入るのが億劫になって来ました。わたくしは投出すように言います。
「寮では相変らずやってるのね。それにつけても、あたし、池上さんとの縁談のはなしはどうかと思って来るのよ。あたしあんな人の機嫌気褄を取れる自信はなくなったわ」
嘉六ははじめ怪訝な顔をしてわたくしを眺めていましたが、それがだん/\微笑に変って来て、
「いや、あんたがそう仰しゃるなら、実は私も正直なところを言いますと、私の見込みもまずその辺のところですな。失礼ですが、あんたは私の逃げた嬶に似てなさって、とても尋常では一人の亭主を護ってる柄でないようにおありなさる」
「いやあね、そんな予言は。しかし、ともかくあたし、いっそ、やめちまおうかしらとおもう――」
「もし、おやめになるなら、なんじゃござんせんか、今度の事件が丁度よいきっかけじゃござんせんか。この機会なら私が間に立って壊すにも穏に壊し易うござんすし――」