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Japanische Klassiker mit Furigana

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せいあらば

生あらば

豊島 与志雄

Lesen Sie 生あらば (せいあらば) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.046 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ええ、」と光子は頭を軽く動かした。「だから辛抱して食べてるのよ。」

その時光子は急に起き上ろうとするようであった。壮助はその意味がはっきり分った。で枕頭の瓶をとりあげて見せた。

「これ?」

「ええ。」

それはソップの瓶であった。中のものはすっかり飲みつくされていた。

「今日はすっかり飲んだわ。……でもそれはおいしくないのよ。」

壮助は何と答えていいか分らなかった。

「私いつよくなるんでしょうね。もういいような気がするんだけれど……。」

彼女の眼はただぼんやり開かれていた。そして其処に映っているものは淡い影のような物象だった。悲しみも苦しみも無いような澄んだ露わな光りが漂っていた。

七時頃に大抵咳が来た。

かすかな呼吸が乱れて来ると、喉のあたりに長く引いた吸気の痰に妨げらるる音がした。そして殆んど本能的に幾つもの空咳が為された。呼吸の数が不斉になり、頬の赤みが増してくる。そして喉にからまる痰の音が、はっきり聞えるようになる。それが暫くの間続いた。衰弱と長い習慣とのため、別に努力も為されなかった。そしてやがて、ぐっと何かつまったような音がすると、かっと痰が口腔の中に吐き出された。