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Japanische Klassiker mit Furigana

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せいぜんしんごのこと

生前身後の事

中里 介山

Lesen Sie 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.804 Zeichen · 83 Bildschirme

Aozora Bunko

のである、どうか東京の読者に読ませるようにしたいものだと思わないことはなかったし、その当時東京朝日新聞などは大いに我輩に目星をつけていたのであるが、妙なことから行き違いになってしまった(この顛末はあとで委しく書く)、しかし、福日が向うからそういう懇望であって見ると、こちらも漸く決心して遂に原田君と約束だけはしてしまって一回の原稿料その時分は八円(これもその当時としてはなかなかいい値であった)ということまで先方の申出で決まってしまったと覚えている。

そうしているうちに、どういう処から聞きつけたのか、どうして知れたのか、その事は今記憶に無い、或いは小生から出所進退を明かにする為に一応その旨を通告したのかとも考えられるが、兎に角それが松岡君の耳に入ると、松岡君が小生の処へ飛んで来た、ここは松岡君のいいところで、その時分余輩は本郷の根津にいたが、そこへ松岡君が飛んで来て、

「大菩薩峠が他新聞に連載されるとのことだが、これは以ての外のことだ、第一あれほどの作物をあちらこちらへ移動させることは作物に対する礼儀ではないし、色々の事情は兎も角も、発祥地としての都新聞が存在している、殊に友人としての自分が、新聞経営の責任ある