Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Lesen Sie 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.598 Zeichen · 182 Bildschirme
もあの品物の、素晴らしい価値を知らなかったからだ。私はお前さん達に正直に云うが、あの品物は今の私の家の、全財産よりも価値のあるものだ。それをお前達はよってたかって、私の手元からなくなしてしまった。……今になってはそれも仕方がない。で私はあれを取り返しに、飛騨の方へ旅をすることにした。お前さん達も一緒に行ってはどうか」
こう云われてお菊や杉次郎達は、今さら自分達のやったことを、後悔せざるを得なかった。
そうして彼らは勘右衛門と一緒に、その品物を取り返す旅に、出て行くことに決心した。
とは云うもののお菊などは、飛騨というような山国などへは、こんな機会がなかろうものなら、生涯行っては見られないだろう。よい機会だから行ってみようという、そういう心理に動かされてはいた。
また杉次郎は情婦のお菊が、旅に出かけて行くというので、別れるのが厭だという心持から、一緒に行く気になったのであり、弁太は弁太で行を共にしたら、うまい儲け口があるかもしれない。――そう思って行くことにしたのであった。
勘右衛門にしてからが考えがあった。
(杉次郎や弁太はお菊をとり巻いて、よくないことをやっている。