Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちょうないのにてんさい

町内の二天才

坂口 安吾

Lesen Sie 町内の二天才 (ちょうないのにてんさい) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.836 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

金サンは翌朝未明に窓の外から二階の天元堂を呼び起して、

「マゴ/\してると一番電車に乗りおくれるじゃないか」

「まだ、早いよ。四時前ですよ」

「オレはなア。今日の午後は長助の野球の方に行かなくちゃアならねえ。野球が終ると大急ぎで駈けつけるが、それまでは将棋の方に顔がだせないから、お前が代理でござんすと云って、よろしくやってくれ」

「それは、ま、よろしくやるのはワケはないが、旦那もせっかくはりこんだくせに、惜しいねえ。マキはたしかに二割引で売って下さるんでしょうね」

「売ってはやるが、メメズ小僧は負けやしまいな」

「負けるもんですか。マキの方さえたしかなら、旦那はどこへでも行ってらッしゃい」

一方、床屋の源サン。これは夜更かし商売だから、当日もかなりおそくまで眠った。顔を洗って、神ダナと仏壇を拝む。いつものことで、今日だからというわけではない。

「正坊はどうした?」

「午まで遊んでくると云って、でかけましたよ」

「フン。落着いてやがるな。それでなくちゃアいけねえ」

「今日は大丈夫かしら」

「大丈夫だとも。正坊の二ツ年下で、角をひいて正坊に勝てるような大それたガキがいてたまるかい。