Japanische Klassiker mit Furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Lesen Sie 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.507 Zeichen · 291 Bildschirme
それは社殿の土台石よりもよほど前の方に横たわっている四角形の大きい石で、すこしく傾いたように土に埋められて、青すすきのかげに沈んでいた。
「どうしてそれと御鑑定が付きました。」
僕はうたがうように訊いた。最初はちっとも見当が付かないと言いながら、今になってはあの石らしいという。最初のが謙遜か、今のがでたらめか、僕にはよく判らなかった。
「どうという理屈はありません。」と、彼はまじめに答えた。「ただ、なんとなくそういう気がしたのです。いずれ近いうちに再び来て、ほんとうに調査してみたいと思っています。いや、どうも失礼をしました。御免ください。」
かれは会釈して、しずかに岡を降って行った。
三
僕が家へ帰った頃には、空はすっかり青くなって、あかるい夏らしい日のひかりが庭の青葉を輝くばかりに照らしていた。法事がすむまでは毎日降りつづいて、その翌日から晴れるとは随分意地のわるい天気だ。親父の後生が悪いのか、僕たちが悪いのかと、兄もまぶしい空をながめながら笑っていた。それから兄はまたこんなことを言った。
「きょうは天気になったので、村の青年団は大挙して探険に繰出すそうだ。