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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちじんのあい

痴人の愛

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 痴人の愛 (ちじんのあい) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.399 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

が、そんなら己は何の為めに出かけたのだ? ナオミを奴等へ見せびらかすため?―――そうだとすれば己もやっぱり虚栄心のかたまりなのだ。ところで己がそれほどまでに自慢していた宝物はどうだったろう!

「どうだね、君、君がこの女を連れて歩いたら、果して君の注文通り、世間はあッと驚いたかね?」

と、私は自ら嘲るような心持で、自分の心にそう云わないではいられませんでした。―――

「君、君、盲人蛇に怖じずとは君のことだよ。そりゃあ成る程、君に取ってはこの女は世界一の宝だろう。だがその宝を晴れの舞台へ出したところはどんなだったい? 虚栄心と己惚れの集団! 君は巧いことを云ったが、その集団の代表者はこの女じゃあなかったかね? 自分独りで偉がって、無闇に他人の悪口を云って、ハタで見ていて一番鼻ッ摘まみだったのは、一体君は誰だったと思う? 西洋人に淫売と間違えられて、しかも簡単な英語一つしゃべれないで、ヘドモドしながら相手になったのは、菊子嬢だけではなかったようだぜ。それにこの女の、あの乱暴な口の利き方は何と云うざまだ。仮りにもレディーを気取っていながら、あの云い草は殆ど聞くに堪えないじゃないか、菊子嬢や綺羅子の方が遥にたしなみがあるじゃないか」