Japanische Klassiker mit Furigana
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やせがまんのせつ
瘠我慢の説
木村 芥舟
Lesen Sie 瘠我慢の説 (やせがまんのせつ) von 木村 芥舟 (きむらかいしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.313 Zeichen · 11 Bildschirme
ば、これを粥としまた鰹節を煮出して用れば大に裨益あればとて、即時、价を馳せて贈られたるなど、余は感泣措くこと能わず、涕涙しばしば被を沾したり。また先生の教に従いて赤十字社病院に入たる後も、先生来問ありて識るところの医官に談じ特に予が事を託せられたるを以て、一方ならず便宜を得たり。数旬を経て病癒て退院せんとする時、その諸費を払わんとせしに院吏いう、君の諸入費は悉皆福沢氏より払い渡されたれば、もはやその事に及ばずとなり。
後また数旬を経て、先生予を箱根に伴い霊泉に浴して痾を養わしめんとの事にて、すなわち先生一家子女と共に老妻諸共、湯本の福住に寓すること凡三旬、先生に陪して或は古墳旧刹を探り、また山を攀じ川を渉り、世の塵紛を忘れて神洞仙窟に遊ぶがごとく、大に体力の重量を増すに至れり。嗚呼、先生何ぞ予を愛するの深くして切なるや。予何の果報ありて、かかる先生の厚遇を辱うして老境を慰めたりや。要するに、予の半生将死の気力を蘇し、やや快くその光陰を送り、今なお残喘を延べ得たるは、真に先生の賜というべし。
以上記するところは、皆予が一身一箇の事にして、他人にこれを示すべきものにあらず。