Japanische Klassiker mit Furigana
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とざんのあさ
登山の朝
辻村 伊助
Lesen Sie 登山の朝 (とざんのあさ) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.521 Zeichen · 11 Bildschirme
急ぎたいは山々だが、せいてはだめだ、一足ずつ踏みしめて、両足が平均に身体の重さを感じた後、初めて次の一足を踏み出せばいい、したがって時間はずいぶんかかる、そのかわり休息は二時間三時間に一息つけば十分で、結局早く頂上に着くことになる。
クーロアールはなるほど急である、柄を短くシュトックを握っても、べつに屈まないで足形が切れるくらいに、胸を圧している、さすがのガイドも、こうなるとランターンがじゃまになるので、それに夜明けに間もなく、しらじら明けとまではゆかないが、空には星の数が減って、ふりかえると谷を隔てたオックスの上に、ピカッと暁の明星が光っている頃で、消したランターンはリュックサックにしまい込んで、両手にシュトックを握って、せっせとステップを切っては、一足ずつ高く高く迫り上がった。
もうこの頃であった、オックスからフィンシュテラールホルンへかけて、薄い山稜から斜面にかけて、次第次第に明るくなって、それを見つめていた目をそらして、初めてロープに縛られた仲間の人たちを見まわした時には、違った世の中で出っかしたように、変な感じが起こって来た、特にひどいのは近藤君である。