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Japanische Klassiker mit Furigana

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とざんはぼうけんなり

登山は冒険なり

河東 碧梧桐

Lesen Sie 登山は冒険なり (とざんはぼうけんなり) von 河東 碧梧桐 (かわひがしへきごとう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.375 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

鐘釣温泉主人の、温泉破壊の泣き言も、身に沁みて聴いてやらねばならぬ破目になった。どえらい山津浪でもして、一気にダムの一つや二つぶち壊してくれりゃァ、ねえ吉澤君、とも言いたい黒部の現状である。

ダムの事なんか夢にも想像しなかった、アノ頃の黒部は、想い出してもゾッとする程、雄渾で壮烈だった。小山のような岩が渓を埋めて、それに激突する水が怒号狂吼しているのだ。そうして、その岩の配置に、背景の削ぎ立った懸崖に連峯に、人を威圧しながらも、猶お言い知れぬ風致と雅趣に微笑んでいたのだ。其の頃、黒部から白馬を志して、細木原青起画伯と外に富山の同人数人を連れて鐘釣温泉を出発した。祖母谷を廻ると、とても一日では白馬の小屋に達しないというので、其の年出来た猫又谷の林道を行けば、ずっと近径になると教えた余計な案内者があった。まだ日のある中に、白馬の小屋に着いて、楽々と寝れるような夢を描きながら、別にテントも用意せず、携帯行糧は、一行七人の一宿分で沢山、と言った気軽な準備だった。

爪先上りの林道を歩いている間は、至極平凡無為であった。が、ここで林道が尽きたという処に小さな瀑がある。