Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいちょう
白い蝶
岡田 三郎助
Lesen Sie 白い蝶 (しろいちょう) von 岡田 三郎助 (おかださぶろうすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.498 Zeichen · 4 Bildschirme
道であった。
私は将監橋の方から、この黒塀の側の小溝に添うて、とぼとぼと赤羽橋の方へやって来た、眼の前には芝山内の森が高く黒い影を現しておる、後の方から吹いて来る汐風が冷やつくので、私は懐に手を差入れながら黙って来た、私の頭脳の内からは癩病病院と血痕の木が中々離れない、二三の人にも出会ったものの、自分の下駄の音がその黒塀に淋しく反響して、恰自分は何者かに追われておる様ないやな気持がするので、なるべく歩調を早めて歩き出した。
すると、突然自分の足に軽く触れたものがある、ゾーッとしたので見ると、一疋の白い蝶だ、最早四辺は薄暗いので、よくも解らぬけれど、足下の辺を、ただばたばたと羽撃をしながら格別飛びそうにもしない、白い蝶! 自分は幼い時分の寐物語に聞いた、蝶は人の霊魂であるというようなことが、深く頭脳にあったので、何だか急に神経が刺戟されて、心臓の鼓動も高ぶった、自分は何だか気味の悪るいので、裾のあたりを持って、それを払うけれど、中々逃げそうにもしない、仕方なしに、足でパッと思切り蹴って、ずんずん歩き出したが二三間行くとまた来る、平時なら自分は「何こんなもの」