Japanische Klassiker mit Furigana
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しろいもんのあるいえ
白い門のある家
小川 未明
Lesen Sie 白い門のある家 (しろいもんのあるいえ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.787 Zeichen · 8 Bildschirme
入り口には、すがすがしい緑色のカーテンが垂れています。内へはいると、なんの花か知らないが、香いの高い花が、たくさんびんに活けてありました。そして、あちらのテーブルに、三、四人の客が、腰をかけて話をしていました。また、どのへやからか、低いマンドリンの音が流れてきたのでした。
彼と相手の男は、一つのテーブルに向かい合って掛けました。このとき、彼は、はじめて、相手の男の顔を、はっきりと燈の下で見ることができました。そして、あまり、その男の顔が、小さい時分に別れた自分の従兄に似ているのでびっくりしました。従兄は、南洋の島で亡くなったので、もちろん従兄の生きているはずはないのであるが、なんとなく彼は、慕わしい気がしました。
「あすこにいるのは、みんなよくここへやってくる人たちなんですよ。」と、相手の男は、いいました。
彼は、その人たちを見ると、どの顔も、かつて一度は、どこかで見たことがあるように思われたのでびっくりしました。しかし、どこであったということも、またいつであったということも、思い出せなかったのであります。
「不思議な晩もあるものだ。こう、あう人々の顔が、みんな見覚えのあるような気がするのは、いったいどうしたことだろう……。