Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しろくれない

白くれない

夢野 久作

Lesen Sie 白くれない (しろくれない) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.846 Zeichen · 50 Bildschirme

Aozora Bunko

此の粗忽はわが不念より起りし事なり。平に許させ給ふべしと、詫言するとひとしく立上り、奥の間にて喜びの酒酌み交し居りし仲人、藤倉大和殿夫婦を右、左に斬り倒ふし、うろたへ給ふ両親をかへりみて、われ乱心したりとばし思召されなよ。今一人斬るべき者の候間、そを見てわが心を知らせ給へ。孝不孝はかへりみる処に非ず。虚偽は男子の禁物なり。鬼三郎の一念、今こそ思ひ知り給へやと云ひ棄てゝ走り出で、奈美殿の両親の家を訪ひ、驚きて迎へに出で来る継母御を玄関先に引捕へて動かせず。静かに鬼三郎の云ふ事を聞き給へ、義理の娘が憎くさの余り、生家方の威光を借りて、かゝる縁談を作り上げ、吾を辱かしめ給ひしに相違あるまじ。その御自慢のお家柄、藤倉殿御夫婦は唯今討果したるばかりなり。性根を据ゑて返答し給へ。如何に/\と問ひ詰むるに、黙然として答無し。すなはち一刀の下に首を打落して玄関に上り、物蔭にて打戦き給ふ奈美殿の父御を探し出し、やよ。岳父御よ。よく聞き給へ。此度の事は泰平の御代に武道を忘れ、縁辺の手柄を頼に出世を望み給ひし御身の柔弱より出でし事ぞかし。今夜斬りし三人の顔触れを見給はゞ奈美殿の清浄潔白は証明立つ可し。