Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しろばなのあさがお

白花の朝顔

泉 鏡花

Lesen Sie 白花の朝顔 (しろばなのあさがお) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.880 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

――押入なんかに蔵っておくより、昼間はちょっと秋草に預けて、花野をあるく姿を見ようと思いますとね、萩も薄も寝てしまう、紫苑は弱し。……さっき、あなたのおいでなすった時ですよ、ちょうど鶏頭の上へ乗っけて見ましたの。そうすると、それがいい工合に。」

ああ、そうか、鶏頭か。春日燈籠をつつんで、薄の穂が白く燈に映る。その奥の暗い葉蔭に、何やら笠を被った黒いものが立っていて、ひょろひょろと動くのが、ふと目に着いてから気にかかった。が、決意もなく、断行もない、坊主になりたいを口にするとともに、どうやら、破衣のその袖が、ふらふらと誘いに来そうで不気味だった。

「見せますわ、見せましょうね。巡礼を。」

「大賛成です。」

「水木藻蝶さん、うつくしい人の面影ですよ。」

どこで脱いだか、はッとたちまち、うす鼠地に蔦を染めた、女作家の、庭の朧の立姿は、羽織を捨てて、鶏頭の竹に添っていた。

軽くはずして、今、手提に引返す。帯が、もう弛んでいる。さみしい好みの水浅葱の縮緬に、蘆の葉をあしらって、淡黄の肉色に影を見せ、蛍の首筋を、ちらちらと紅く染めた蹴出しの色が、雨をさそうか、葉裏を冷く、颯と通る処女風に、蘆も蛍も薄に映って、露ながら白い素足。