Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しろへびのし
白蛇の死
海野 十三
Lesen Sie 白蛇の死 (しろへびのし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.881 Zeichen · 24 Bildschirme
パイロット・ランプが青から赤に変色して、ぱたりとベルが鳴止む。その儘技手は配電盤の前に突っ立って、がっしりした体を真直ぐに、見えぬ何物かを追っているようであった。もう四十年輩の技術には熟練しきった様な男である。――一分、二分。春の夜は闌けて、甘く悩しく睡っていた。
「土岐さん! 土岐さん、一寸……」
不意に裏口へつづく狭い扉が少し開いて、その間から若い男の顔がヒョクリと現われた。ひどく蒼白い顔をして、明らかに何事か狼狽しながら四辺を憚っていた。
「おう」くるりと振返った技手は、
「国ちゃんか、なんだい?」と、何気なく配電盤を離れた。
「あの、一寸来てくれませんか、何うも可笑しいんです。お由が仆れちゃって」
青年は一途に救いを求めるような、混乱した表情を見せなから、乾からびた言葉をぐっと呑みこんだ。
「お由――」
「ええ、仆れちゃったきり、どうしても起きないんです。困ってしまってね」
土岐健助は濃い眉を寄せてチラリと窓の方を眺めた。
「弱ったな、相棒は起せないし――」
「ええ?」
「喜多公なんだよ。考えものだからね」
さっと青年の眼は怯えあがった。
「ま、この儘にして置いて一寸行って見よう。