Japanische Klassiker mit Furigana
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しろがねのえず
白金之絵図
泉 鏡花
Lesen Sie 白金之絵図 (しろがねのえず) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.356 Zeichen · 47 Bildschirme
」
鶴は裾まで、素足の白さ、水のような青い端緒。
九
「貴女はその時、お隣家か、その先か、門に梅の樹の有る館の前に、彼家の乳母と見えました、円髷に結うた婦の、嬰坊を抱いたと一所に、垣根に立ってござって……」
と老人は手真似して、
「ちょうちちょうちあわわ、と云うてな、その児をあやして、お色の白い、手を敲いておいでなさる。処へ、空車を曳かせて老人、車夫めに、何と、ぶつぶつ小言を云われながら迷うて参った。
尋ねる家が、余り知れないで、既に車夫にも見離されました。足を曳いて、雷神坂と承る、あれなる坂をば喘ぎましてな。
一旦、この辺も捜したなれども、かつて知れず、早や目もくらみ、心も弱果てました。処へ、煙硝庫の上と思うに、夕立模様の雲は出ます。東西も弁えぬこの荒野とも存ずる空に、また、あの怪鳥の鳶の無気味さ。早や、既に立窘みにもなりましょうず処――令嬢お姿を見掛けましたわ。
さて、地獄で天女とも思いながら、年は取っても見ず知らぬ御婦人には左右のうはものを申し難い。なれども、いたいけに児をあやしてござる。お優しさにつけ、ずかずかと立寄りまして、慮外ながら伺いましたじゃ。