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Japanische Klassiker mit Furigana

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しらがこぞう

白髪小僧

杉山 萠円

Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme

Aozora Bunko

綺麗なものを見なければ、何の役にも立たないと、

われと吾が眼をえぐり出し、虚空はるかに投げ棄てた。

その投げ上げた眼の玉が、地面に落ちたその時は、

一字も文字の書いて無い、巻いた書物となっていた。

二ツの耳もこの上に、面白い事聴かれねば、

他人の話しもきかれねば、何の役にも立たないと、

両方一度に引き千切り、地面の上に打ち付けた。

すると二ツ耳も亦、地面に落ちると一時に、

一ツも穴の明いて無い、重たい石の笛となる。

鼻はあっても見る限り、咲く花も無い広い野の、

埃に噎せるばかりでは、却て邪魔にしかならぬ、

糞の役にも立たないと、これも千切って打ち付けた。

するとガタンと音がして、糸を張らない月琴が、

この大男の足もとの、石の間に落っこちた。

又一人も話しする、相手が無ければこの舌も、

無駄なものだと云ううちに、ブツリとばかり噛み切って、

石の間に吐き棄てた。それと一緒にコロコロと

振り子の附かない木の鈴が、地面の上に転がった。

こうして我れと吾が身をば、咀い尽した大男、

息は忽ち絶え果てて、石の野原に打ちたおれ、

手足も頭もバラバラに、胴と離れて転がった。