Japanische Klassiker mit Furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Lesen Sie 白髪小僧 (しらがこぞう) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.770 Zeichen · 194 Bildschirme
「どうだ、藍丸王。見えたか、聞こえたか、解かったか。ハハハハハ。見えまい、聞こえまい、解かるまい。併し無駄だろうが云って聞かせる。云うまでもなく俺は最前の四人の魔者が化けたのだ。石神の怨みの固まりだ。今まで赤鸚鵡を種々に使って、やっとお前をここまで連れ出して来たのだ。気の毒だがお前の姿は俺が貰った。只生命だけは助けてやるから、その代り賤しい乞食姿になって、何も見ず、何も聞かず、食べず云わず嗅がずに、世界中をうろ付いておれ。その間に俺は王に化け込んで、勝手気儘な事を為るのだ。
ああ、東の山に月が出かかったようだ。どれ。そろそろ出かけようか」
と二足三足踏み出したが、又引きかえして来て――
「待て待て。ここでは顔付きがまるで同じだからどっちが本物か解からない。序にこうしておいてやる」
と云いながら傍に消え残った真赤な燃えさしを取り上げて、ニコニコ笑っている白髪小僧の顔へいきなりぐっと押し付けて、大きな十文字の焼け痕を付けた――
「ハハハハ。こうしておけば、よもや本当の藍丸王と気付く者はあるまい。おお。馬よ、来い来い」
と招き寄せると、不思議や立ち竦んで石のようになっていた筈の馬が、今は易々と動き出して直ぐに王の傍へ来た。