Japanische Klassiker mit Furigana
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ひゃくしょうやのすけのはなし
百姓弥之助の話
中里 介山
Lesen Sie 百姓弥之助の話 (ひゃくしょうやのすけのはなし) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.621 Zeichen · 99 Bildschirme
程なく、たずね当てて、久しぶりでほとんど半日をその庵で快談に耽ったが、その話のついでに右の呼び捨ての不審をただすと、閑山先生、苦笑いをしながら斯う云った。
「あれは困りものです、そもそもこの村のアクの抜けない先輩共がいけないのです、拙者の名が多少世間に知られているのを、自分の家族か何かのように心得るのはまあいいとして、おれは斯ういう世間に通った名前も、呼び捨てに出来るのだという、卑しい夜郎自大の見えから、そう呼ばなくてもいい場合に、閑山閑山と云っては鼻にかけるというわけで、親しみから来ているのではない、一種のアクの抜けない田舎者根性から出ているのです、そういうやからは拙者の面前では、話も出来ないのですが、全く無邪気な農民と子供等があの通り、それでいいものだと心得て、呼び捨てにしている、中には拙者の前で臆面も無く閑山が閑山がと呼びかけて済ましているのがある、あまり図々しさが徹底しているから、よく考えて見ると、『カンサン』サンという字がつくから、それでもう敬称は支払い済みだと心得ているらしい、勘さんとか助さんとかいう意味で用いているらしい、これ等は全く無智無邪気でおかしいが、こういう風儀をはやらせた、村の先輩格のアクの抜けない半可通がよろしくない」